イングランドが生んだドリブルの芸術家5傑!新世代と伝説の技巧に迫る!
こんにちは!
ヨーロッパのドリブラーを巡る旅、今回はサッカーの母国、イングランドへと足を踏み入れたいと思います。「スリーライオンズ」の愛称で知られる彼らのサッカーは、伝統的にフィジカルの強さや、激しいプレッシング、そして魂のこもったプレーが魅力ですよね。
そんなイングランドのサッカーと聞いて、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか?
もしかしたら、「キック&ラッシュ」のような、ドリブルよりもパスやクロスを多用するスタイルを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、そんな歴史の中にも、そして特に現代において、キラリと、いや、ギラリと輝くような、常識を覆す独創的なドリブルで観衆を魅了し、歴史に名を刻む選手たちがいるんですよね。
今回は、歴史的なレジェンドから、今まさに世界を熱狂させている新世代のスターまで、厳選して5人のドリブルマスターをご紹介させていただきます。
それではどうぞ!

ポール・ガスコイン ~“ガッザ”。イングランドサッカー史上最も愛されたやんちゃな天才~
イングランドサッカー史上、最もファンに愛され、そして最も規格外の才能を持っていた選手は誰かと聞かれたら、多くの人がこの男の名を挙げるでしょう。
「ガッザ」こと、ポール・ガスコイン選手です。
彼のプレーは、予測不能な天才性と、子供のような遊び心に満ち溢れていました。
ガッザのドリブルは、強靭なフィジカルと、信じられないほど柔らかいボールタッチが融合した、唯一無二のもの。DFに体を寄せられても全く動じず、まるでボールと戯れるかのように相手をかわしていく。1990年ワールドカップで見せた輝きや、EURO96でのスコットランド戦での伝説的なゴールは、今でも語り草です。彼のプレーは、見る者すべてを笑顔にし、そして熱狂させました。
ジョー・コール ~ウェストハムの至宝。狭いエリアを苦にしない技巧派ドリブラー~
ウェストハム・ユナイテッドのアカデミーが生んだ最高の才能の一人であり、チェルシーでも活躍したのが、ジョー・コール選手です。
小柄ながらも、その卓越したテクニックと、狭いエリアでも相手をかわすことができる、技巧的なドリブルが魅力でした。わたしの大好きなプレーヤーの一人でもありました。
ジョー・コール選手のドリブルは、低い重心と細かいボールタッチで、相手DFを翻弄するスタイル。まるで南米の選手のような、遊び心あふれるプレーで観客を魅了しました。彼のプレーは、イングランドにもこんなにテクニカルで創造性豊かな選手がいるんだ、ということを示してくれましたね。
ジャック・グリーリッシュ ~ふくらはぎの王様。現代イングランドが生んだ独特のリズムのドリブラー~
現代のイングランド代表の中でも、ひときわ異彩を放つドリブラー、ジャック・グリーリッシュ選手です。
あの低いソックスと、がっしりとしたふくらはぎがトレードマークですよね(笑)。
グリーリッシュ選手のドリブルは、独特のリズムと間合い、そして相手DFに体を預けながらボールを運び、ファウルをもらう上手さが特徴です。
スピードでぶっちぎるタイプではありませんが、ボールを自分の支配下に置き、相手を決して近づけない。そして、決定的なラストパスでチャンスを演出します。彼のプレーは、ドリブルが単に相手を抜くだけでなく、時間を作り、ゲームをコントロールするための武器にもなることを教えてくれます。
ドルトムントの“黄色い壁”を舞った蝶!ジェイドン・サンチョの閃きとストリートの魂
次にご紹介するのは、イングランド出身ながら、ドイツの強豪ボルシア・ドルトムントでその才能を完全に開花させた、ジェイドン・サンチョ選手です。
彼のプレーには、イングランドの伝統的なウインガーとはまた一味違う、ストリートサッカーのような自由な発想と、遊び心に満ちたドリブルが溢れています。
サンチョ選手のドリブルの凄みは、そのテクニックの多彩さと、相手DFとの駆け引きの上手さにあります。細かいボールタッチと鋭いボディフェイントを駆使して相手の重心を完全にずらし、生まれた一瞬の隙を見逃さずに抜き去っていく。その動きは、まるでピッチを舞う蝶のよう。
コール・パーマー ~“コールド・パーマー”。チェルシーを照らす左足のクールな魔術師~
最後にご紹介するのは、チェルシーでその才能を完全に開花させ、その冷静沈着なプレーから「コールド・パーマー」の異名を取る、コール・パーマー選手です。
彼のプレーには、他の誰にも真似できない、独特の時間が流れています。
個人的に、現代のイングランドの選手の中で最も好きな選手です。
パーマー選手のドリブルは、ゆったりとした独特のリズムと、相手のタイミングを完全に外すボールタッチが特徴。爆発的なスピードがあるわけではないのに、なぜか相手DFは彼からボールを奪えない。それは、彼の周りだけ時間がゆっくり流れているかのような、不思議な間合いがあるからなんです。そして、その冷静さから繰り出される左足のパスやシュートは、常に相手の脅威となります。PK職人としても知られるそのメンタリティも、素晴らしいですよね。
まとめ
さて、今回はサッカーの母国イングランドが生んだ、個性豊かなドリブルの芸術家たちを、時代を超えて6名ご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
やんちゃな天才、ポール・ガスコインの予測不能な創造性。
ウェストハムの至宝、ジョー・コールの技巧的なボール捌き。
ふくらはぎの王様、ジャック・グリーリッシュの独特のリズムとキープ力。
ドルトムントで才能を開花させた、ジェイドン・サンチョ選手の自由な発想と、遊び心。
チェルシーの魔術師、コール・パーマーのクールな技巧。
彼らのプレースタイルは実に多彩ですが、その根底にはイングランドサッカーの伝統である「闘う魂」と、それに反発するかのような、あるいはそれと融合するかのような「個の輝き」への渇望が共通して流れているように感じます。
特に、パーマー選手のような新世代の台頭は、イングランドサッカーが新たな時代へと突入したことを感じさせてくれて、本当にワクワクしますね!

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
皆さんの心にも、スリーライオンズのような、誇り高く、そして自由な魂が宿りますように!
次回へ続く